10月のご挨拶  ~ピンクッション~

繰り返されるルーティン、せわしなく続く仕事、心身が疲れて ホッとひと息する時、そっと手にする帽子の形のピンクッション

 

私の横にいつも居てくれる仲間の一つ

小さな針山の上は、縫い針とまち針を挿すのにおよそ区分けが有る。

まち針の方がやゝ広い。

 

まち針は主にシルクピン。

よく挿す部分のフェルトは早く薄くなり、急いでカバーしたことがあった。それでクラウンとブリムのフェルトの色が少し違う。

 

掌の大きさと10本の指の動きにほど良く対応してくれる。

もう一つ、大きい作品の時に登場する針山は、長い針に合わせて少し背が高い。どちらもフェイス側にゴムベルトを縫い止め、そこに糸通しと毛糸針が挿してある。

 

針山の整理をしながら大勢の卒業生たちを懐かしく想い出す。

 

毎年、洋裁学科の新入生には好みの色のフェルトで、編物学科の新入生は好みの色の中細毛糸で造り方を指導し、私も造った。

 

 硬い紙にサビ止めシート、ワックス綿、各自の掌に合わせたゴムベルトなどなどを揃える。

プリントで構造の説明や制作順序、設計などを指導し、セットアップする。

 

指の動きと強さ、作業のスピード感、色彩や感触の好みなどが読み取れる。在学中の針山への心模様で指導を考えることもあった。

小さいけれども、大きく個性が表現される、いとしい針山、ピンクッション。